僕は僕が 僕は僕が僕であることを確かめたいと思っている つまり僕だ 皮膚が少しだけだぶだぶして やりきれないような気がするのは 僕ではない僕が僕の内側にいるからに違いない だから爪楊枝で 肌をチクチク 内部に棲む僕に信号を送ってみる チクチクで 目覚めた僕は どこにも僕らしいところのない僕で ひとりっきりでも淋しくなんかないから 月夜の道を歩いて あさっての方向に去って行くんだ ひとりっきりで