「ベリー・グッドの町起こし」

 べりー・グッドの町に関心を持つ人たちから、いろいろ面白い提案を受けている。その一つが、ベリー・グッドの町起こしだ。建築家で、現在青森県の百石町の依頼を受けて、本当に町づくりをしている原哲弘さんが、町のイメージスケッチや閉鎖された町としてのエネルギーその他自給のためのシステム等を考えていずれネット上にのせたいといっている。私の詩は、もちろん架空のものであり、とくに自立できるような構造を想定していない。むしろそういった部分では、素直に形が出来上がらないように作ってあるので、彼がどのように想像をふくらませるのか興味が尽きないところだ。
 もちろん、彼のベリー・グッドが出来上がったら、それは彼のホームページにのせることになる。私の詩から空間にイメージを広げた町が、サイバースペースで連動する。これは、いかにもインターネットらしい、作品の共有と成長の仕方だと思う。
 また、この件については音楽家のフジマル・ヒデミさんも同じテーマで音の面から工夫したものを試してみたいという。音楽は、インターネットでは重くなるので難しいという説もあるけれど、それは今できることの範囲で実験を始めておき、やがてインフラが許すようになってくれば理想的な作品に挑めばいいのではないかと私達は考えている。時間はまだかなりかかるかもしれないけれど、徐々に、本では出来なかったこと、キャンバスの上だけでは出来なかったこと、音楽の範囲をこえて出来そうなこと、いろいろなことを試していきたい。
 ところで、こういう試みは当然のこととして、テキストと比べて転送時間がかかることになる。そのあたりは、なんとか工夫して軽くしたいと思っているけれど、どちらかといえば表現優先になって御迷惑をかけることになるかもしれない。なるべく、優しい目で見ていただければ有り難い。

1998年11月16日


くまの生活バックナンバー
●No.01「熊として、はじめに一言」
●No.02「事実としての熊の生活」
●No.03「このごろのベリーグッドのこと」
●No.04「ベリー・グッドの町起こし」
●No.05『「ああ」の周辺』のこと
●No.06 私はいつも本当のことが言えなくて
●No.07 未来についてどんな嘘がつけるのか
●No.08 曖昧な記憶と断片しかない過去
●No.09 床屋の政談
●No.10 横田さんの絵
●No.11 伊東日記

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